従業員 はやおの記録

働く、暮らす、遊ぶ 。

30代男性を熱くさせた物

ブログを開いたら『ベイブレード』という文字が目に入り

懐かしさのあまりこのお題に参加しようと決めた。

 

私の中学生時代と言えば

遊戯王スマブラ、そしてベイブレードがあれば他は何もいらなかった。

ドラグーン、ドランザー、ドラシエル、ドライガー

私は特にドランザーが好きだった。

回っている途中に攻撃をくらうと動きが変化したり、あまり強くない割に

めちゃくちゃフォルムが格好良かったり、新しい物が出るたびに

お小遣いを握りしめて買いに行っていた。

 

私の愛器は「ウルボーグ」だった。

持久力の化け物でベアリングが搭載してあり、

ベイスタジアムの中心でじっとしていればドライガーなんかは勝手に自爆してくれる

元々そこまで能力に差がない上にベアリングがあるなんて今思えば反則だと思うが

子供の頃は楽しければ何でもありだった。

 

一番の思い出と言えば

やはり新しいモデルが出た時の話だと思う。

当時は休日部活の影響で新しく発売されるベイブレードを買いに行くことが出来なかった。

両親も共働きで買いに行けず、唯一頼めるのが祖父だった。

その日も欲しいベイブレードがあったた為、祖父に電話でお願いをすることに

欲しかったのは「トライグル」

スプリング機能で飛ぶという何とも斬新なアイディアに私はコロコロの情報にくぎ付けだった。

 

何度かお願いをしていて祖父も売り場に慣れており

確かな実績もあったので私は安心していた。

 

部活中もトライグルのことで頭がいっぱいだった。

友達との会話もベイブレードのことばかり

部活を終わりにいつもの友達の家に集合という約束をして別れた。

皆には内緒にしサプライズで新しく手に入れたトライグルを見せびらかしたい私は

大急ぎで祖父の家に向かった。

祖父は真面目で寡黙な人だったがとても優しく初孫の私のことをたくさんかわいがってくれていた。

 

約束通り祖父は買い物を済ませて待っていた。

丁寧にプレゼント包装までしてくれていたが、

こちらとしては早く友達の家に行きたかったので、はやる気持ちを抑えられずビリビリに破き商品を取り出した。

 

じいちゃんはそんな私を笑顔で見ていた。

 

 

 

 

あれ?

 

んっ?

 

何かがおかしい

 

トライグル・・・?

いや、トライグルはオレンジ色だった気がする

 

これは黄色?

 

トライピオじゃないか?

 

ぜひ検索して頂きたいのだが、

トライグルとトライピオでは全く意味合いが変わってくる

トライピオはもはやベイブレードではなく

公式がおそらく遊ぶ心でつくったタケコプターそのもの

 

私は泣いた。

狂ったように激怒した。

 

あの時の祖父の顔が今でも忘れられない。

 

返品してくるという言葉に対しても

「また間違えるからもういらない」と冷たくしてしてしまった。

 

後で聞いた話ではトライグルも売り場にあったそうだが

トライピオのパッケージのキャラクターがバスケットをしていたようで

当時バスケット部に所属していた私を思い、あえてトライピオを選んだそうです。

 

本当に申し訳ないことをしました。

 

 

結局、新しく仲間に加わったトライピオを握りしめ

友達の家に向かった。

 

 

後日談

意外なことにトライピオを買ったのは身近で私だけだったらしく

本来の使い方ではないがアタックリングを取り外して飛ばすという

謎の楽しみ方をして私たちは一通り楽しむことが出来た。

 

私にとってベイブレードの思い出は、この印象が強く

20年以上たってもトライピオは私の記憶の中に確かに残っている。

 

タカラトミーさん

こんなに素晴らしいおもちゃを開発していただきありがとうございます。

トライピオのように攻めた商品をこれからも期待しております。